2024年8月1日に商品改良が発表されたマツダの『MAZDA3』。
今回はセダンのボディータイプとなる「SEDAN」の各グレードのスペックや装備を項目毎に比較して、購入を検討する際のポイントをまとめてみました。
※「FASTBACK」のグレード別の比較は、別記事「マツダ『MAZDA3 FASTBACK』の各グレード、比較してみた!」をご覧ください。
商品改良の概要については、「MAZDA NEWSROOM」をご覧ください。
目次
価格、グレード展開
20S/XD | |||||
S Package | Touring | Retro Sports Edition | |||
MHEV e-SKYACTIV G (20S) | FF | AT | ¥2,577,300 | ¥2,836,900 | ¥2,990,900 |
ディーゼル SKYACTIV-D (XD) | FF | AT | ¥2,852,300 | ¥3,111,900 | ¥3,265,900 |
『MAZDA3 SEDAN』には、ガソリンエンジンにマイルドハイブリットシステムを組み合わせた「e-SKYACTIV G 2.0」を搭載した「20S」、ディーゼルエンジンの「SKYACTIV-D 1.8」を搭載した「XD」に分かれています。
そこから搭載する装備により「S Package」、さらに安全装備を追加した「Touring」、レトロな雰囲気が感じさせる特別仕様車の「Retro Sports Edition」に分かれています。
気になるポイントは以下となります。
- 全グレード駆動方式にAWDの設定なし
同じ動力で価格を比較してみると、装備が必要最小限となっている「S Package」と、最も装備が充実した「Retro Sports Edition」では、40万円ほどの価格差となっています。
全グレードで駆動方式にAWDが用意されていないので、雪国に住んでいる方やスキーなどでよく雪山に行く方は、購入を検討する際に意識しておく必要がありますね。
エクステリアのデザイン、質感の比較
画像引用元:マツダ MAZDA3
20S/XD | ||||
S Package | Touring | Retro Sports Edition | ||
フロント | グリル | ● ブラック(枠:クロームメッキ) | ● ブラック(枠:ダークメタル) | |
サイド | ピラー | ●ピアノブラック | ||
ドアミラーカバー | ● ボディ同色 ◎グロスブラック(◆2) | ● ボディ同色 | ● グロスブラック | |
ホイール | ● 18インチアルミホイール(シルバーメタリック) ◎(◆2) 18インチアルミホイール(ブラックメタリック) | ● 18インチアルミホイール(シルバーメタリック) | ● 18インチアルミホイール(ブラックメタリック) |
◆2:セットオプション(¥224,400)に含む
気になるポイントは以下となります。
- 「S Package」はオプションでドアミラーカバーやホイールの色を変更可能
エクステリアの見た目は、グレードによってホイールの質感や色が異なっていることと、ドアミラーカバーが「S Package」「Touring」はボディ同色、「Retro Sports Edition」はグロスブラックになるといった違いがあります。
「S Package」はメーカーオプションの「ブラックアピアランスパッケージ」を追加することで、ドアミラーカバーやホイールの色を「Retro Sports Edition」と同等のブラックにすることができます。
インテリアのデザイン、質感の比較
画像引用元:マツダ MAZDA3
20S/XD | |||
S Package | Touring | Retro Sports Edition | |
インパネ | ● 合成皮革(ブラック)+プラチナサテン加飾 | ● レガーヌ(ブラック)+ガンメタリック加飾 | |
ドアトリム | ● クロス+プラチナサテン加飾 | ● クロス+プラチナサテン加飾 ◎(◆3,4) 合成皮革+プラチナサテン加飾 | ● レガーヌ+ガンメタリック加飾 |
インナードアハンドル | ● プラチナサテン | ● ガンメタリック | |
シート | ● クロス(ブラック) | ● クロス(ブラック) ◎(◆3,4) スムースレザー(ブラック) | ● 合成皮革×レガーヌ(テラコッタ×ブラック) |
ステアリング | ● スムースレザー | ||
シフトノブ | ● スムースレザー |
◆3:セットオプション(¥132,000)に含む
◆4:セットオプション(¥209,000)に含む
気になるポイントは以下となります。
- 「Touring」はオプションで質感の高い内装に変更可能
- 「Retro Sports Edition」にはタンカラーの内装を採用
インテリアですが、上位グレードとなる「Touring」は標準では「S Package」と同等になりますが、メーカーオプションで本革に変更することができます。「Retro Sports Edition」にはタンカラーの合成皮革×ブラックの人工皮革の組み合わせが採用されています。
サイズ、重量、乗車定員、最小回転半径の比較
20S「S Package/Touring/Retro Sports Edition」 | XD「S Package/Touring/Retro Sports Edition」 | ||
ボディサイズ | 全長 | 4,660 | |
全幅 | 1,795 | ||
全高 | 1,445 | ||
車両重量 | 1,380 | 1,410 | |
乗車定員 | 5 | ||
最小回転半径 | 5.3 |
ボディサイズを検討する際は、クルマを止める駐車場のサイズ制限を意識する必要があります。
その際にマンションなどの立体駐車場に止める場合は、最も多いサイズ制限として「全長5.0m以下×全幅1.85m以下×全高1.55m以下」となっています。
ボディサイズは全グレード共通となっており、一般的な立体駐車場に収まるサイズ感となっています。
最小回転半径も全グレード共通となっています。車両重量ではガソリンエンジンンの「20S」よりディーゼルエンジンの「XD」のほうが重いですが、クルマ購入時や車検時に支払いが発生する車両重量税が500kg単位で変わってくるので、どちらも納税額は変わりません。
燃費、動力性能、総排気量の比較
20S「S Package/Touring/Retro Sports Edition」 | XD「S Package/Touring/Retro Sports Edition」 | |||
動力 | MHEV e-SKYACTIV G 2.0 | ディーゼル SKYACTIV-D 1.8 | ||
燃費 | FF | AT | 16.7 | 21.5 |
燃料 | レギュラーガソリン | 軽油 | ||
動力性能 | エンジン | 最大出力 | 115[156]/6,000 | 95[130]/4,000 |
最大トルク | 199[20.3]/4,000 | 270[27.5]/1,600-2,600 | ||
モーター | 最大出力 | 5.1[6.9]/1,800 | – | |
最大トルク | 49[5.0]/100 | – | ||
総排気量 | 1.997 | 1.756 |
気になるポイントは以下となります。
- 燃料が「20S」はレギュラーガソリン、「XD」は軽油
燃費性能を比較してみると、燃料がガソリンとなる「20S」と軽油となる「XD」では5km/L程度の燃費差となっており、燃料となる軽油の安さもあり「XD」のほうが燃料費を抑えることができますね。
総排気量は「20S」と「XD」で違いがありますが、どちらも2.0L以下となっているので毎年の自動車税は同額となります。
エクステリア関連装備の比較
20S/XD | ||||
S Package | Touring | Retro Sports Edition | ||
フロントランプ | LEDヘッドランプ | ● | ||
オートライト | ● | |||
アダプティブハイビーム | – | ● | ||
オートハイビーム | ● | – | ||
デイライト | – | ● | ||
リアランプ | LEDリアコンビネーションランプ | ● | ||
LEDハイマウントストップランプ | ● | |||
ドアミラー | 自動格納 | ● | ||
リバース連動 | – | ● | ||
自動防眩 | ● 運転席側 | |||
フロントワイパー | 車速連動間欠 | ● | ||
雨滴感知 | ● |
※装備/機能の説明については、「エクステリア関連の用語」をご覧ください。
気になるポイントは以下となります。
- アダプティブハイビーム、デイライトが「S Package」には設定なし
「S Package」には、先行車や対向車を検知してハイビームの照射範囲を変えるアダプティブハイビームや、昼間の対向車や歩行者からの視認性向上だけでなく見た目の向上にも繋がるデイライトの設定がありません。
インテリア関連装備の比較
20S/XD | ||||
S Package | Touring | Retro Sports Edition | ||
インパネ | メーターパネル | ● 7インチマルチインフォメーションディスプレイ+アナログメーター | ||
ヘッドアップディスプレイ | ● | |||
センターディスプレイ | ● 8.8インチ ◎(◆1,2) 10.25インチ | ● 10.25インチ | ||
ルーフ | サンバイザー | ● チケットホルダー,バニティミラー,照明付 | ||
サングラスホルダー | ● | |||
ルームミラー | 自動防眩 | ● | ||
ステアリング | チルトステアリング | ● 手動 | ||
テレスコピックステアリング | ● 手動 | |||
ステアリングヒーター | – | ● | ||
シート | パワーシート | – | ● 運転席 | |
シートヒーター | – | ● 前席 | ||
フロントセンターアームレスト | ● コンソールボックス一体型 | |||
リアセンターアームレスト | ● カップホルダー付 | |||
後席シート可倒 | ● 6:4分割 |
◆1:セットオプション(¥169,400)に含む
◆2:セットオプション(¥224,400)に含む
◆3:セットオプション(¥132,000)に含む
◆4:セットオプション(¥209,000)に含む
※装備/機能の説明については、「インテリア関連の用語」をご覧ください。
気になるポイントは以下となります。
- パワーシート、ステアリングヒーター、シートヒーターが「S Package」には設定なし
冬場にあると嬉しいステアリングのグリップ部分を温める機能を備えたステアリングヒーターや、前席のシート部分を温めてれる機能を備えたシートヒーターが、「S Package」にはオプションでも設定がありません。
さらに上位グレードには備わっている運転席のシート位置や角度が電動調整可能なパワーシートが装備されておらず、レバーでの手動調整となっています。
その他装備の比較
20S/XD | ||||
S Package | Touring | Retro Sports Edition | ||
ドア | パワーウインドウ | ● | ||
(パワーウインドウ)ワンタッチ式 | ● 全席 | |||
車速感応式ドアロック | ● | |||
ガラス | UVカット | ● | ||
IRカット | ◎(◆1,2) フロント,フロントドア | ● フロント,フロントドア | ||
電源 | ワイヤレス充電 | ◎(◆1,2) | ● | |
USBソケット(前席) | ● type-A×2 ◎(◆1,2) type-C×2 | ● type-C×2 | ||
アクセサリーソケット(前席) | ● | |||
通信 | スマートキー | ● | ||
Apple CarPlay/Android Auto対応 | ● | |||
コネクティッドサービス | ● | |||
ETC2.0 | △(¥74,448) | |||
空調 | オートエアコン | ● デュアルゾーン | ||
オーディオ | 社外スピーカー (BOSE) | – | ◎(◆4) | ● |
運転 | ナビゲーションシステム | △(¥88,000) | ||
ドライブモード | ● | |||
ブレーキホールド | ● |
◆1:セットオプション(¥169,400)に含む
◆2:セットオプション(¥224,400)に含む
◆4:セットオプション(¥209,000)に含む
※装備/機能の説明については、「その他装備関連の用語」をご覧ください。
気になるポイントは以下となります。
- 「S Package」にはBOSEサウンドシステムの設定なし
「S Package」にはBOSEサウンドシステムがオプションでも設定がないので、車内で音楽よく聞く方は、購入を検討する際に意識しておく必要があるポイントですね。
安全装備、運転支援の比較
20S/XD | ||||
S Package | Touring | Retro Sports Edition | ||
街中での走行時 | 衝突軽減ブレーキ | ● | ||
交差点進入時衝突回避 | ● | |||
車線逸脱警報 | ● | |||
道路標識認識 | ● | |||
高速道路での走行時 | 先行車追従/車速維持 | ● | ||
先行車追従自動停止 | ● | |||
車線維持支援 | – | ● | ||
後側方走行車検知アラート | ● | |||
駐車や発進/後退時 | 踏み間違え抑制 | ● | ||
前後方障害物衝突回避 | ● | |||
後退時後方左右接近車両衝突回避 | ● | |||
視界の拡張 | 360°モニター | ◎(◆1,2) | ● | |
バックモニター | ● | – | ||
その他 | ドライブレコーダー | △(¥86,614~) |
◆1:セットオプション(¥169,400)に含む
◆2:セットオプション(¥224,400)に含む
※装備/機能の説明については、「安全装備、運転支援関連の用語」をご覧ください。
気になるポイントは以下となります。
- 高速道路での車線維持支援機能が「S Package」には設定なし
- 360°モニターが「S Package」はオプション設定
全車昨今求められるような安全装備は一通り備えていますが、「S Package」にはマツダでは「マツダ・レーダー・クルーズ・コントロール(MRCC)」と呼ばれる高速道路で先行車との車間維持や設定した車速を維持してくれる機能はあるのですが、さらに同一車線内の中央を維持してくれる機能を持った「クルージング&トラフィック・サポート(CTS)」が備わっていません。
また、自車の周囲の映像をセンターディスプレイに表示可能となる360°モニターが標準で装備されていないので、欲しい場合はメーカーオプションで追加する必要があります。
まとめ
まず『MAZDA3 SEDAN』では、搭載するエンジンによって特性や燃費が異なっており、「20S」はマイルドハイブリットが組み合わされたエンジンにより、街中で静かで滑らかな発進が可能となっています。一方でディーゼルエンジンを搭載した「XD」では、高いトルクによる力強い加速や、燃費の良さが魅力となっています。
その上で、次のポイントが筆者が考える比較検討をする際の判断ポイントになります。
MAZDA3 SEDAN「S Package」を選ぶポイント
- 装備や機能は必要最小限で十分、可能な限り費用を抑えたい
MAZDA3 SEDAN「Touring」を選ぶポイント
- 下位グレードでメーカーオプションとなっている装備や機能が標準装備
- ステアリングヒーターや前席のシートヒーターといった快適装備あり
- シートを「S Package」と同等の質感から、スムースレザーに変更可能
- より音質の高い音楽を楽しめるBOSEサウンドシステムが装備可能
MAZDA3 SEDAN「Retro Sports Edition」を選ぶポイント
- 下位グレードでメーカーオプションとなっている装備や機能が標準装備
- ステアリングヒーターや前席のシートヒーターといった快適装備あり
- タンカラーが使用されたシートにレトロ感のある内装
- より音質の高い音楽を楽しめるBOSEサウンドシステムを標準装備
以上、「マツダ『MAZDA3 SEDAN』の各グレード、比較してみた!」でした。
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