トヨタ『シエンタ』の各グレード、比較してみた!

ミニバン
画像引用元:トヨタ シエンタ公式サイト

トヨタのミニバンの中で、今最も売れている『シエンタ(2022年8月にフルモデルチェンジ、2024年5月に一部改良を実施)』。

各グレードのスペックや装備を項目毎に比較して、購入を検討する際のポイントをまとめてみました。

※同じコンパクトサイズミニバンのホンダ『フリード』との比較は、別記事「ホンダ『フリード』と トヨタ『シエンタ』、比較してみた!」をご覧ください。

価格、グレード展開

XGZ
ガソリンFF5人乗り¥1,995,200¥2,337,500¥2,646,600
7人乗り¥2,035,200¥2,377,500¥2,686,600
HEVFF5人乗り¥2,390,000¥2,687,500¥2,996,600
7人乗り¥2,430,000¥2,727,500¥3,036,600
AWD5人乗り¥2,588,000¥2,885,500¥3,194,600
7人乗り¥2,628,000¥2,925,500¥3,234,600

気になるポイントは以下となります。

  • ガソリンにはAWDの設定なし

『シエンタ』には、装備が異なる「X」「G」「Z」と3種類のグレードがあり、全グレードで動力はガソリンとHEVの設定があります。

駆動方式ですが、ガソリンはFFのみとなっていますが、HEVであればどのグレードでもAWDを選択できるのは、雪国に住んでいる方や、スキーなどで雪山によく行く方にとっては嬉しいポイントですね。

エクステリアのデザイン、質感の比較

X
X
X
X
X
G
G
G
G
G
Z
Z
Z
Z
Z
画像引用元:トヨタ シエンタ
XGZ
フロントグリル
モール(ブラック)

モール(金属調)
サイドホイール
15インチスチールホイール+樹脂フルキャップ
△(¥70,400)
15インチアルミホイール

15インチスチールホイール+樹脂フルキャップ
◎(¥60,500)
15インチアルミホイール(切削光輝×ブラック)
△(¥70,400)
15インチアルミホイール

15インチスチールホイール+樹脂フルキャップ(ダークグレーメタリック×シルバーメタリック)
◎(¥60,500)
15インチアルミホイール(切削光輝×ブラック)
△(¥70,400)
15インチアルミホイール
●:標準装備、○:設定あり、◎:メーカーオプションあり、△:ディーラーオプションあり、-:装備なし

気になるポイントは以下となります。

  • 「Z」はエクステリアの差別化あり

「X」「G」のエクステリアは共通となっていますが、「G」のほうが選択できるボディカラーは多くなっています。

最上級グレードの「Z」のみグリルモールやホイールキャップに差別化が図られており、見た目の質感が向上しています。

インテリアのデザイン、質感の比較

X
X
G
G
Z
Z
画像引用元:トヨタ シエンタ
XGZ
インパネ
樹脂(ブラック)

ファブリック
インナードアハンドル
ブラック

シルバー
ドアアームレスト
樹脂(ブラック)

ファブリック(ブラック)
◎(¥0)
ファブリック(カーキ)

①ファブリック(ブラック)
②ファブリック(フロマージュ)
◎(¥0)
ファブリック(カーキ)
シート
ファブリック(ブラック)

ファブリック(ブラック)
◎(¥0)
ファブリック(カーキ)

①ファブリック(消臭・撥水撥油機能付)(ブラック)
②ファブリック(消臭・撥水撥油機能付)(フロマージュ)
◎(¥0)
ファブリック(消臭・撥水撥油機能付)(カーキ)
ステアリング
ウレタン

本革
●:標準装備、○:設定あり、◎:メーカーオプションあり、△:ディーラーオプションあり、-:装備なし

気になるポイントは以下となります。

  • 「G」はブラックとカーキの2色の内装から選択可能
  • 「Z」はブラックとカーキ、フロマージュの3色の内装から選択可能
  • 「Z」はステアリングに本革採用

「X」の内装は樹脂パーツが多く使用されており、内装色はブラックのみとなっています。

「G」は「X」では樹脂パーツとなっていたドアアームレストがファブリック素材となっており、内装色もブラックとカーキの2色が用意されているので、好みの色を選択することができます。

「Z」では「G」で選択できる内装色に加えて、フロマージュという明るい印象を与える内装も選択できるようになっています。

さらに「Z」では、インパネにもファブリック素材が使用されており、ステアリングに本革が採用されてており、上級グレードということで質感の高い内装となっています。

ボディサイズ、車両重量、旋回性能の比較

XGZ
ボディサイズ全長4,260
全幅1,695
全高FF:1,695
AWD:1,715
車両重量ガソリン1,270-1,2901,280-1,300
HEVFF:1,330-1,350
AWD:1,380-1,400
FF:1,340-1,360
AWD:1,390-1,410
FF:1,350-1,370
AWD:1,400-1,420
最小回転半径5.0
※全長・全幅・全高(mm)、車両重量(kg)、最小回転半径(m)

気になるポイントは以下となります。

  • ボディサイズ、最小回転半径は全グレードで共通
  • 一般的な立体駐車場の中段には収まらないサイズ感

ボディサイズを検討する際は、クルマを止める駐車場のサイズ制限を意識する必要があります。
マンションなどの立体駐車場に止める場合、最も多いサイズ制限として「全長5.0m以下×全幅1.85m以下×全高1.55m以下、車両総重量2,500kg以下」となっています。

ボディサイズはどのグレードも共通となっており、全長/全幅は問題ありませんが、全高は駆動方式により多少の違いはあっても1.55mを超えてしまっているので、立体駐車場の中段などには駐めるのは難しいサイズ感となってます。

車両重量は全グレードで1.0t~1.5tの間で収まっているため、クルマ購入時や車検時に支払いが発生する車両重量税は同額となります。

燃費、動力性能、総排気量の比較

XGZ
ガソリン燃費FF18.3-18.4
動力性能エンジン最大出力88[120]/6,600
最大トルク145[14.8]/4,800-5,200
総排気量1.490
HEV燃費FF28.5-28.828.2-28.4
AWD25.3
動力性能エンジン最大出力67[91]/5,500
最大トルク120[12.2]/3,800-4,800
モーター最大出力59[80]
最大トルク141[14.4]
総排気量1.490
※燃費(km/L:WLTCモード)、最大出力(kW[PS]/rpm)、最大トルク(N・m[kgf・m]/rpm)、総排気量(L)

気になるポイントは以下となります。

  • 動力性能はグレードによる違いなし

同じ駆動方式のFFでガソリンとHEVの燃費差を比較すると、10km/LほどのHEVのほうが燃費が良いので、保持する期間や年間の走行距離などを踏まえて検討する必要があります。

ちなみにFFとAWDの燃費差は3km/Lほどとなっています。

燃料も全グレードでレギュラーガソリンとなっており、グレード毎の燃費差もわずかなので、燃料費に大きな差はなさそうです。

総排気量も全グレード共通となっており毎年の自動車税は同額となるので、見た目や装備を重視してグレードを選択してよいのではないでしょうか。

エクステリア関連装備の比較

XGZ
フロントランプヘッドランプ
ヘッドランプ:2灯式LED
ターンランプ,車幅灯:バルブ

ヘッドランプ:Bi-BeamLED
ターンランプ,車幅灯:LED
オートライト
アダプティブハイビーム
オートハイビーム
フォグランプ
(LED)
△(¥65,120~)△(¥70,620~)
リアランプリアコンビネーションランプ
テールランプ,ストップランプ:LED
ターンランプ,バックランプ:バルブ

テールランプ:ライン発光LED
ストップランプ:LED
ターンランプ,バックランプ:バルブ
ハイマウントストップランプ
(LED)
フォグランプ
(LED)
△(¥24,200~)
ドアミラー自動格納
フロントワイパー車速連動間欠
●:標準装備、○:設定あり、◎:メーカーオプションあり、△:ディーラーオプションあり、-:装備なし
※装備/機能の説明については、「エクステリア関連の用語」をご覧ください。

気になるポイントは以下となります。

  • ヘッドランプが「Z」はフルLED、かつアダプティブハイビームを標準装備
  • リアコンビネーションランプの一部に豆球を使用

ヘッドランプが「Z」ではフルLEDとなっており、先行車や対向車を検知してハイビームの照射範囲を変えるアダプティブハイビームが採用されています。

「X」や「G」ではターンランプや車幅灯が豆球となっており、ヘッドランプの点灯も周囲の明るさによって自動的にハイビームとロービームを切り替えるオートハイビームに留まっています。

また、リアのテールランプは「Z」のみライン状に発光するタイプとなっていますが、ターンランプやバックランプは全グレードで豆球となっています。

インテリア関連装備の比較

XGZ
インパネメーターパネル
4.2インチマルチインフォメーションディスプレイ+アナログメーター

7インチマルチインフォメーションディスプレイ+オプティロンメーター
センターディスプレイ◎(◆3)
8インチ(コネクティッドナビ対応)

8インチ(コネクティッドナビ対応)
◎(¥89,100)
10.5インチ(コネクティッドナビ対応)

10.5インチ(コネクティッドナビ対応)
ルーフサンバイザー
チケットホルダー(運転席),バニティミラー付
ルームミラー自動防眩
手動
デジタルミラー△(¥51,700~)
ステアリングチルトステアリング
手動
テレスコピックステアリング
手動
ステアリングヒーター◎(◆1)◎(◆2)
シートシートヒーター◎(◆1)
前席
◎(◆2)
前席
1列目アームレスト
運転席(コンビニフック付)
2列目ベンチシート
7人乗り
(2列目ベンチシート)
スライド機能

7人乗り
(2列目ベンチシート)
リクライニング機能

7人乗り
後席シート可倒
6:4分割(5人乗り)
5:5分割(7人乗り)
後席リクライニング機能
シートバックテーブル△(¥18,700)
2列目両側(カップホルダー,コンビニフック,タブレットストッパー付)
●:標準装備、○:設定あり、◎:メーカーオプションあり、△:ディーラーオプションあり、-:装備なし
◆1:「G」コンフォートパッケージ(¥93,500)に含む
◆2:「Z」コンフォートパッケージ(¥79,200)に含む
◆3:「X」セットオプション(¥187,000~)に含む
※装備/機能の説明については、「インテリア関連の用語」をご覧ください。

気になるポイントは以下となります。

  • センターディスプレイが「X」には標準では装備なし、「G」はオプションでディスプレイのインチアップが可能
  • ステアリングヒーター、シートヒーターが「X」には設定なし
  • 運転席のアームレストが「X」「G」には設定なし

センターディスプレイですが、ディスプレイのサイズが「Z」は標準で10.5インチ、「G」は標準で8インチとなっていますが、メーカーオプションで「Z」と同じサイズに変更することができます。

「X」には標準での装備はありませんが、メーカーオプションで「G」と同様の8インチのディスプレイが装備可能となっています。

「G」と「Z」には、寒い日にあると嬉しいステアリングのグリップ部分を温めてくれるステアリングヒーターや、前席シートの座面を温めてくれるシートヒーターをメーカーオプションで追加することができますが、「X」では装備不可となっています。

運転席左側のアームレストですが、「Z」には標準で装備されており、「X」と「G」にはない装備となっていますが、快適度という意味ではあると嬉しい装備ではあります。

その他装備の比較

XGZ
ドアパワーウインドウ
(パワーウインドウ)
ワンタッチ式

全席
パワースライドドア
リアドア左側

リアドア両側
(パワースライドドア)
ハンズフリー機能
◎(¥33,000)
リアドア両側

リアドア両側
(パワースライドドア)
予約ロック機能

リアドア左側

リアドア両側
イージークローザー
リアドア左側

リアドア両側
ガラスUVカットガラス
全面
IRカットガラス◎(◆1)
全面
◎(◆2)
全面
プライバシーガラス
リアドア,リアクォーター,バックドア
サンシェード
リアドア(手動)
電源USBソケット
(前席)

充電用type-C×2

通信用type-A×1
充電用type-C×1
USBソケット
(後席)
◎(¥121,000)
充電用type-C×2

充電用type-C×2
アクセサリーソケット
(前席)
AC電源
(前席,荷室)
◎(¥45,100)
HEV
通信スマートキー
Apple CarPlay/Android Auto対応◎(◆3)
コネクティッドサービス
ETC2.0◎(◆3)
△(¥44,550)
◎(¥31,900)
※ドライブレコーダーとセット
空調オートエアコン
シングルゾーン
HEV

シングルゾーン
サーキュレーター◎(¥29,700)◎(¥27,500)
照明アンビエントライト△(¥27,500)
フロア(前席)
オーディオ標準スピーカー◎(¥34,100)
6スピーカー

6スピーカー
社外スピーカー
(YAMAHA)
△(¥138,600)
8スピーカー
運転ナビゲーションシステム◎(◆3)
△(¥168,520~)
ドライブモード
●:標準装備、○:設定あり、◎:メーカーオプションあり、△:ディーラーオプションあり、-:装備なし
◆1:「G」コンフォートパッケージ(¥93,500)に含む
◆2:「Z」コンフォートパッケージ(¥79,200)に含む
◆3:「X」セットオプション(¥187,000~)に含む
※装備/機能の説明については、「その他装備関連の用語」をご覧ください。

気になるポイントは以下となります。

  • パワースライドドアの設定が「X」ではリアドア左側のみ、かつハンズフリー機能なし
  • リアドアのサンシェードは「Z」のみ標準装備で設定あり
  • 後席のUSBソケット、標準スピーカーが「X」には標準で装備なし
  • サーキュレーターが「X」には設定なし

電動でリアドアのスライド開閉が可能なパワースライドドアが、「G」「Z」にはリアドアの両側に備わっていますが、「X」はリアドア左側のみとなっています。

また、両手が塞がっているときに便利なパワースライドドアのハンズフリー機能が「Z」には標準で装備されていますが、「G」はメーカーオプション装備、「X」には設定自体ありません。

日除けとなるリアドアのサンシェードは、「Z」のみ標準装備となっており、その他のグレードではオプションでも追加不可となります。

その他にも「X」では装備が簡素化されており、前席のエアコンからの出る空気を循環させることできるサーキュレーターの設定がなく、車内のスピーカーや後席のUSBソケットがメーカーオプション装備となっています。

安全装備、運転支援の比較

XGZ
街中での走行時衝突軽減ブレーキ
交差点進入時車両検知アラート/衝突回避
緊急時操舵アシスト
道路標識認識
発進告知アラート
高速道路での走行時先行車追従/車速維持
先行車追従自動停止
HEV
車線維持支援
車線逸脱検知アラート/衝突回避
カーブ等速度抑制
後側方走行車両検知アラート◎(¥49,500)
ドライバー異常時対応
HEV
駐車や発進/後退時踏み間違え抑止
前後方障害物衝突検知アラート/衝突回避
側方障害物衝突検知アラート/衝突回避
HEV
後退時後方左右接近車両検知アラート/衝突回避
自動駐車
HEV
視界の拡張360°モニター◎(¥71,500)
バックモニター◎(¥44,000)
その他ドライブレコーダー◎(¥11,000)
前方
◎(¥31,900)
前後方
△(¥50,600)
前方
△(¥52,360~)
後方
△(¥18,700~)
車内

前方
◎(¥31,900)
前後方
※ETC2.0とセット
●:標準装備、○:設定あり、◎:メーカーオプションあり、△:ディーラーオプションあり、-:装備なし
※装備/機能の説明については、「安全装備、運転支援関連の用語」をご覧ください。

気になるポイントは以下となります。

  • 先行車追従自動停止、ドライバー異常時対応が「Z」のHEVのみ標準装備の設定あり
  • 側方障害物衝突検知アラート/衝突回避、自動駐車が「Z」のHEVのみオプション設定あり

ドライバーの異常を検知して自車線内での自動停止や救命要請を行ってくれる機能や、高速道路走行時に設定した速度や先行車を一定の距離で追従するようペダルやシフト操作を自動アシストする「レーダークルーズコントロール」に、先行車が停止した際に自動停止までしてくれる機能は「Z」のHEVのみの装備となっています。

また、「Z」のHEVのみ駐車時にステアリングやペダルを自動操作してくれる自動駐車機能が備わる「アドバンスドパーク」をメーカーオプションで追加することができ、これにより自車前後方だけでなく側方の障害物の衝突回避も可能となる機能が備わることで、死角となる側面をぶつける可能性が減るため、駐車が苦手な人にはオススメのオプションです。

まとめ

以上を踏まえて、次のポイントが筆者が考える比較検討をする際の判断ポイントになります。

シエンタ「X」を選ぶポイント

  • 内外装の質感に拘りはなく、装備や機能は必要最小限で十分、可能な限り費用を抑えたい

シエンタ「G」を選ぶポイント

  • シートヒーターやステアリングヒーターの追加により快適性が向上
  • オートエアコンやパワースライドドアのハンズフリー機能により利便性が向上

シエンタ「Z」を選ぶポイント

  • 下位グレードより質感の高い内外装
  • 下位グレードでは未設定もしくはオプションとなっている装備のほとんどが標準装備
  • 下位グレードにはないオプションの追加により、安全性や運転支援が向上(HEVのみ)

以上、「トヨタ『シエンタ』の各グレード、比較してみた!」でした。

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